品薄状態が続いている「ニトリル手袋」供給されるのはいつ?代替品の確保は?

○品薄状態が続いている「ニトリル手袋」その現状は?中国製は?

2021年現在、国内においてニトリル手袋が品薄となり、価格が高騰していることが知られています。

この原因として考えられているのが「新型コロナウイルス感染症の蔓延」。

感染症対策などによって使い捨て手袋は世界的に需要が高まっており、使い勝手の良いニトリル手袋が品薄となっているのです。

国内にはさまざまなニトリル手袋を販売するメーカーがありますが、それらのほとんどは海外で製造したものを輸入しています。

その生産国はマレーシアやタイ、インドネシアなどの東南アジアに集中しており、世界中がいまニトリル手袋の争奪戦となっているのです。

そのような中で中国産のニトリル手袋が登場し、価格も供給も安定を見せています。食品衛生基準を満たすなど高品質であるために、採用する企業などが増えている状況です。

ここでは、品薄状態となっているニトリル手袋の状況について、その原因や今後の見通しなどをお伝えしていきたいと思います。

・ニトリル手袋が品薄となってから現在までの状況

みなさんもご存じの通り、新型コロナウイルス感染症の蔓延は日本だけではなく、世界のさまざまな地域で見られており、感染者数はすでに1億人を超えていることが報じられています。

わが国においても、2020年はじめから感染者が急激に増加し、外出自粛などの対応が取られる中でも感染の広がりがおさまる気配はありません。

そのような状況の中で、ドラッグストアやスーパー、コンビニエンスストアにおいてマスクが品薄となり、使い捨てマスクの価格が高騰したことは記憶に新しいのではないでしょうか。

ニトリル手袋は、伸縮性や強度が抜群で、使い勝手がとても良いために家庭や工場などだけではなく、医療や介護用などにおいて幅広く使用されてきました。

そのため、品質のよい使い捨て手袋であるニトリル手袋を世界中が注目しており、その争奪戦が始まるようになったのです。

世界ではまだまだ新型コロナウイルス感染症は広がりを見せており、しかもニトリル手袋の生産国においてもロックダウン(都市封鎖)が行われている状況ですから、まだまだ深刻な状況は続いていると言えます。

・なぜニトリル手袋が世界で争奪戦となっているのか

ニトリル手袋の使い勝手が良いことは理解できますが、なぜ世界中で争奪戦となっているのでしょうか。

ニトリル手袋を製造している国は、マレーシアをはじめとするタイやインドネシアなど東南アジアに集中していることが理由として挙げられます。

ニトリル手袋は「ブタジエン」と「アクリロニトリル」といった有機化合物から生成されている「ニトリルゴム」によって作られています。

ゴムの手形にこのニトリルゴムを塗布して作られていますが、その生産ラインが東南アジア諸国に設けられています。

特にマレーシアが世界シェアの3/5を担っていると言われており、一日に数億枚ものニトリル手袋を生産できる能力を持っていると言われます。

ただ、そのような生産拠点があるとしても、世界の国々が一気に押し寄せてしまうことになれば、たちまち品薄となってしまうのです。

・生産拠点の現状は~中国産の登場で安定供給も!

マレーシアには一日に数億枚ものニトリル手袋を製造できる能力があるとご紹介しましたが、そのような拠点があるならば少しずつでも品薄状態を解消できるのではないかと疑問に思うかもしれません。

しかし、新型コロナウイルス感染症はマレーシアにも広がっていて、2021年においては1月よりロックダウンが行われています。すでに感染者の累計は13万人を超えていると報道されています。

首都のクアラルンプールをはじめ5州においてロックダウンが実施され、ニトリル手袋の製造業については事業を継続することが可能でしたが、規模は縮小されて実施されました。

しかし、マレーシアのニトリル手袋の工場では2020年に2度の大規模なクラスターが発生し、多くの従業員に感染者が出たと報じられています。

この企業はマレーシア国内に数十か所の製造拠点を有していましたが、このクラスターによって十分に稼働させることができないようになりました。

しかも、ニトリル手袋の工場だけではなく、手袋を梱包する下請け業者においてもロックダウンによって生産能力が落ちてしまい、海外にニトリル手袋を届けることができなくなってしまったのです。

そのような中で、ジュノー合同会社が提供する中国製のニトリル手袋が注目されています。

品薄の状態に一石を投げるかのように、安定した供給を続けており、すでに数千枚程度の販売実績を持っているのです。

納期が安定しているために計画が立てやすく、しかも価格も安定していますので安心して購入し続けることができます。

もちろん品質については、般財団法人 食品環境検査協会の試験成績証明書を取得しており、食品衛生基準を満たすものであり、高品質が自慢となっています。

・生産拠点を増やすことはできないのか

ニトリル手袋の生産拠点が新型コロナウイルス感染症の影響によってうまく製造ができない状況であれば、もっと生産性を向上させたり、生産拠点を増やせばいいのではないかと考える方も多いでしょう。

もちろん、製造する工場は世界のこのような状況については理解しており、既存の設備については24時間フル稼働させるなど、生産性の向上に努めています。

しかし、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている東南アジア諸国は多いために、なかなか以前の同じ生産性を回復させるまでには至っていない現状があります。

また、生産拠点を増やすという選択肢については、設備投資にかける費用の問題で、なかなかうまく解消されずにいるのが現状なのです。

そもそも、わが国においても国内製造では採算が合わないために、提携するマレーシアなどの工場から仕入れをしているような状況ですので、生産拠点を増やすことは難しい問題であると言えるでしょう。

そのため、上記でもお伝えした中国製のニトリル手袋が大注目されているのです。

まだまだ東南アジア諸国での生産は期待できない状況ではありますので、品質や価格、納期が安定している中国製を採用する企業などが増えているのです。

・品薄状態を解消することはできるのか

ニトリル手袋は冒頭からお伝えしている通り、生産拠点である東南アジア諸国においても新型コロナウイルス感染症の影響によって、通常の製造ができない状況にあります。

仕入れ値は、以前の数倍になっており、しかも注文した数が数か月経っても入荷しないような状況が続いています。

そのような現状から、東南アジア諸国での製造については、手袋の種類や厚みを限定して生産性を向上させるような取り組みが行われています。

ただ、生産性がある程度回復したとしても、新型コロナウイルス感染症の蔓延は世界的にみても衰えを感じられない状況ですので、ニトリル手袋が医療用として優先的に活用されている現実があります。

仮に、ワクチン接種がすすみ蔓延がおさまったとしても、衛生的な意識の高まりまでなくなることはないでしょう。そのため、まだまだコロナ関連の分野においてニトリル手袋の需要は増え続けていくことが予想されています。

なかなか、うまく供給を増やすことができないために、これからも世界的に品薄状態が続くのではないかと考えられているのです。

そのような現状があるために、中国製のニトリル手袋が注目されています。

すでに数千枚程度の納入実績を持っており、安定した供給を続けているために、今後も需要は拡大していくことになるでしょう。

・ニトリル手袋をめぐる世界の状況は

世界的にみるとわが国以上に新型コロナウイルス感染者の影響が大きい国は多くあり、また深刻である国も少なくありません。

そのため、ニトリル手袋を求める国々から東南アジア諸国の生産拠点への注文が殺到している状況があります。

マレーシアの工場においては、コロナ以前と比べると数倍の注文が入っている様子であり、しかも上記でお伝えした通り、通常の生産に戻っていない状況がありますから、注文して入荷するまでに1年ほどを費やしたというケースも珍しくないのです。

この点において、政府でも懸念材料としており、輸入する関税を見直すなどの方針を発表しています。

生産ラインが上記のような状況であるために、東南アジア諸国からの製品について、しばらくは品薄状態が続くものであると考えられます。

そのため、中国製の高品質ニトリル手袋が安定供給できていますので、注目度が高まっているのです。

・国内で製造拠点を構える可能性は

国内メーカーの中には、国内に製造拠点を構える動きが出ています。

ただ、十分な供給を担うためには、大規模な設備を必要としていますので、実際に稼働しだすのは2023年からになると言われています。

生産するための設備については、マスクのように小型の設備があれば済むようなものではありませんので、すぐに生産を始めることができないのです。

さらに、工場には大量の水を必要としていますので、空いている土地があるからすぐに工場が作れるといったようなものではありません。

また、製造が開始されたとしても、まず足りない医療や介護用として供給されることになりますので、なかなかそれ以外の業種で手に入れることは難しい状況が続くことが予想されます。

しかも、海外拠点の生産能力が回復すると、低価格で安定したニトリル手袋が供給できるようになるために、国内での過度な設備投資はなかなか難しい問題もあるでしょう。

○品薄状態の対策としてできること

・ジュノー合同会社の中国製ニトリル手袋を活用する

・代替品の検討

・作業内容による使い分け

品薄状態となっている現状において、その対策としてできることについて3つのポイントにまとめてみました。

まずは、冒頭からお伝えしております、ジュノー合同会社が提供する中国製ニトリル手袋を活用するということです。

東南アジア諸国からの入荷は今しばらく期待できませんが、中国製ニトリル手袋は安定して供給ができている状態です。価格も安定しています。

すでに数千枚程度の販売実績を持っており、納期も安定していることから注目度が高まっています。

般財団法人 食品環境検査協会の試験成績証明書を取得しており、食品衛生基準も満たしている高品質なニトリル手袋ですので安心して利用することができます。

また、ほかの素材の使い捨てゴム手袋を使用するという方法もあります。

  • 天然ゴム手袋
  • PVC(塩化ビニール)手袋
  • ポリエチレン手袋

使い捨てゴム手袋には、ニトリル手袋のほかに上記3種類のものがあります。

すべてニトリル手袋と同じように活用することはできませんが、用途によって使い分けることで対応が可能であると考えられます。

例えば、「天然ゴム手袋」であれば、摩耗に強く、耐熱や突き刺しなどの耐久性もありますので、さまざまなシーンにおいて代用が可能でしょう。

「PVC(塩化ビニール)手袋」においては、薄手でフィット感が高く、劣化しにくい特徴を持っていますので、便利に活用することできます。

また、「ポリエチレン手袋」については、耐久性は低いものの、安価ですので軽作業や食品加工などに適しているでしょう。

このように特徴を捉えてみると、シーンごとに使い分けすれば、代用が可能になるのではないでしょうか。

確かにニトリル手袋はあらゆる用途で使用することができますので使い勝手はいいのですが、このような使い分けに取り組みながら生産ラインが回復するのを待つことが適切だと考えます。

○まとめ

品薄状態が続いている「ニトリル手袋」の現状についてご紹介しました。

現在でも続いている品薄状態は、生産拠点である東南アジア諸国の新型コロナウイルスの影響によって、これからもすぐに解消されることは難しいと考えられます。

ワクチン接種がすすみ、ある程度、おさまりがみられるようになっても、人々の衛生意識の高まりが下ることはありませんので、以前のように供給されるにはまだ時間が必要でしょう。

国内での生産拠点の設置も予定されていますが、医療用に活用されることがメインとなるでしょうから、それほど強い期待はできないかもしれません。

そのような中で安定して供給できている中国製ニトリル手袋の採用を検討してみることもひとつの方法ではないでしょうか。

>ニトリル手袋研究所

ニトリル手袋研究所

ジュノー合同会社は、自社ブランド製品を持つ総合衛生メーカーです。
厚生労働省登録検査機関 一般社団法人日本食品検査 輸入食品等試験成績証明書取得